「止まれ」
ボー・ロットは本の中で「ただ止まれ」と述べています。不確実性の中で、知覚を変えたいと思ったら、知覚が自動的に下す判断を停止することが大切だということです。
先日、森林内の散策コースを歩いていて、そのことを思い出しました。動いているものを観察するには止まることが有効だと感じました。
バードウォッチングの会で、探鳥会をリードしてくれる人は、野鳥を見つけるのがメチャ速い。どうやったら見つけられるのか?と思いつつ、今一つ分からなかったのですが、視点を定めて、ある範囲を観察することが有効だと、ようやく気づいたのでした。
首や体の向きを変えず、まず立ち止まってじっと見ていると、小さな動きを感じ取りやすくなるのです。
ロットの言う「可能性の空間」の中で、適切な解を見つけるには、じっと止まる。その話は全て脳内の出来事なので、目で確認できません。
森の中で立ち止まって野鳥を探す感覚を、逆に、脳内の知覚(思考)に比喩的に適用すると、脳内で何か「変化に気づく」とは、こういう感覚かもしれないなぁ、と思ったのでした。
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