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2024年4月からページ削減にともない、もとの原稿を転載します。
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◆⾃⼒で「知覚⼒」を磨く「知覚」は、「情報を解釈するプロセス」です。
「知覚」は、あなたの「思考」や「⾏動」に⼤きな影響を与えます。「⼈⽣を変える」と⾔うと⼤げさかも知れませんが、「知覚を磨く」と世界の⾒え⽅が変わります。すると、⼈⽣が変化し始めます。「知覚⼒」とは、「発⾒する⼒」「気づく⼒」です。ある程度は⾃⼒で「知覚⼒」を磨くことが可能です。絵画を使った「知覚⼒の磨き⽅」をまとめたのが「ゆっくりピカソ」です。
◆「ゆっくりピカソ」は「アクティブ・アート・ウォッチング」
「ゆっくりピカソ」の内容をひとことで⾔うならば、「アクティブ・アート・ウォッチング」です。「active art watch」という英単語(熟語)は2023年9⽉6⽇現在、まだ、ネット上にはなさそうです。「アクティブ・ラーニング」はすでにカタカナ⾔葉として⽇本でも⼀般に使われています。いわば、「アクティブ・ラーニング」のように、絵画を観察する本⼈が「能動的に観察する」という意味です。
◆「ゆっくり」やったら「ピカソ」になれるかも
「ゆっくり」やったら「ピカソ」になれるかも。そんな思いから「ゆっくりピカソ」が始まりました。神⽥房枝の『知覚⼒を磨く』を読みながら、⽂中に出てくる絵画鑑賞の練習問題をやっている途中、「あれっ、オレッ、いま、ピカソ︕︖」という⾔葉がふと脳裏に浮かびました。学⽣時代に読んだピカソに関する本の中に、「ピカソはモデルの⾐装や飾り、顔の表情などを瞬時に覚えることができた」というような⾔い回しで、ピカソの⾒る⽬の素晴らしさを紹介していました。⾃分にはそんな芸当は望むべくもないと思っていたので、「あれっ、オレッ、いま、ピカソ︕︖」はかなりの衝撃でした。これを私は「ピカソ効果」とネーミングすることにしました。練習問題は難しいものではなく、「30秒で作品に描かれているものをどの程度記憶できるか」という内容でした。素材に選ばれていたのはマネが当時のバーの様⼦を描いた有名な作品でした。30秒で記憶して、そのページを閉じ、続くページで筆者が設定した問いに答えるという流れです。コロナ禍がひと段落し、久しぶりに美術館に出かけた折に、実際の作品(古典的な洋画)を前にその鑑賞法を試してみました。「⾒た後の質問」はないのですが、画⾯の隅々まで、記憶するように⾒るというのは、実に⾯⽩いと感じました。そこで、この体験を他の⼈にも広げてみたらどうかと思い、暫定的に作ったのが「ゆっくりピカソ」という絵画観察法(絵画鑑賞法)です。「ゆっくりピカソ」の名は、「時間をかけたら、⾃分もピカソになれるかもしれない」という、厚かましい願望が⼊り混じった憧れを込めて命名しました。アルファベット表記「PICASSO Andante」の「Andante」は⾳楽⽤語。「歩くような速さで」という意味のイタリア語です。
◆「ピカソ」になれるの︖
「ゆっくりピカソ」をやっても「ピカソ」にはなれません。ピカソはほかにもさまざま才能に恵まれた芸術家ですから。「ゆっくりピカソ」を実際に試してみると分かると思いますが、絵画の中の⼈物の服装や周囲の状況を記憶しようと思ったら、5分以上かかります。それでも、ゆっくり観察することで、脳裏に印象づけ、後⽇その雰囲気を思い出せるようになります。ピカソが⼀瞬で出来たことと同等とはいかないかもしれませんが、「ピカソになった気分」にはなれるような気がします。
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